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よくある恋愛モノ
第8章 伝わらない気持ち



5発連続で撃った女の子に、屋台のおじさんも驚く



「……全然当たらないっ」



いくら成績優秀でも、こういうのは関係ないらしい



“つか、狙い方とかおかしいだろ”



凪も呆れて何も言えなかった



「ざんねーん! 彼氏くんにリベンジしてもらうかい」

「え?」



屋台のおやじの発言に星来は凪を振り返る

その言葉は凪にも届いたらしく、星来から目を反らすと険しい顔でその場を後にした



「あ、ちょっと!」



星来も慌てて銃を置き、凪の後を追う



「ねぇ、ちょっと……待って!」



凪は立ち止まると、今度こそと後ろを振り向いた



「てっ……」



だが振り向いたところに星来はいない

彼女はすでにヨーヨー釣りに夢中になっていた



「おい……」



その後もスーパーボールすくい、宝釣り、チョコバナナ……と果てしなく続いていく



「いい加減にしろ!」



星来がたこ焼きに興味を示していると、凪がついにぶちギレた



「これで最後だから」



“そのセリフはさっきも聞いたぞ……っ”



これ以上付き合っていられない



「帰る!」



“クソ面白くもないっ”



「待って」



星来は再び(いや、五度くらいか)凪を呼び止めた

だが凪が耳を貸すわけもなく−−−



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