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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第10章 作者自己満企画 *☆* one scene love
side…☆…翔太
夕陽がリビングの中にまで影を伸ばす、日曜の夕方5時。
言いつけられた通り、洗濯物を部屋の中に放り込んでいく。
マンションのベランダに立てかけた、予備のサーフボードを眺めながら
そのまま足を放り出して窓際に座り、煙草を取り出すと
「………!」
いつの間に後ろに立っていた彩が、ペタンと足を付けてフローリングの床に座った。
……玄関のドアが開く音が聞こえなかったから
帰ってきていたことに気付かなかった。
「おかえり」
「………」
「どうだった、結婚式。
楽しかったか?」
すぐ横に置かれた引き出物の紙袋を覗きながら、そう聞いてみたけど
ドレス姿の彩は、何も言わずに俺の背中に体重を預けてくる。
「………?」
小学校からの友人だって言って、朝から張り切って出掛けていったから
飲みまくってハイテンションで帰ってくると思ってたんだけど。
「……なんだよ、黙ったままで」
「すごく素敵な式だったわ」
「………!」
「新郎も新婦も
2人とも終始笑顔で、お互いを褒め合ってた」
「………」
「……愛の言葉、沢山言ってた」
“ 私の喜ぶことを言って ”
“ 甘くとろける台詞を言ってくれたら、許してあげる ”
……また、そのパターンかよ。
数ヶ月前のバレンタインのくだりを思い出して
この後に責められるであろう展開が読めて、自然と溜息が漏れちまう。