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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第5章 ♥離れないで

……だめ、だ、軽く呼吸困難なんですけど。

加賀谷さん、あなた分かるって……そんな同情して合わせなくてもいいのに……


数時間前までスッピンで寝っ転がっていたのが、私の本来の姿だというのに

一体どこをどう見れば世界一かっこいいなんて思うんだろう。



「……ほんと、信じられないわ」



莉央のお水を膝の上に放り投げられて、思わずそう呟いてしまった。


「信じられない?」

「1年前、愛せないって人をテーブルに叩きつけた男が
まさかこんなにも変貌を遂げるなんて……」

「……!」

「人って変われるのね……」


嵐のような去年の春を思い出して、しみじみと1人で頷く私。

今は無き地球外生命体に、色々と振り回されてたなぁ。

あれからもう1年も経ったんだ。

ほんと月日が流れるのは早い。



「張本人のくせに」

「………!」

「他人事みてぇに言うんじゃねーよ」


東京湾に映る吊り橋の灯りを、見つめていると

携帯灰皿に煙草を潰して、莉央が溜息をついた。

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