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第21章 おまけのSS② *★* 嫉妬×嫉妬

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“ 断る、全然興味ねぇ ”
“ ボケ、出直してこい ”
“ 無理、そんな暇無い ”



……普通、こんな台詞を正面切って言われたら
不快感でいっぱいになって離れたくなるのに

あいつ自身が冷血と認める程
男も女も関係なく、バッサリ切り捨てられるのに

まるで何かの引力に惹きつけられるように
吸い寄せられるように、自分の心と体が無意識に追ってしまう。



─── 俺の同期、瀬名葵は
そんな妙な色気と魅力を兼ね備えた男だ。




“ ありがとう、蓮 ”

“ 共に戦い続けるお前がいるから、俺は今もここに立っていられる ”


３月、佐伯が次に進もうと決意した社内のカフェで
滅多に自分の想いを口にしない瀬名が、絞り出すように俺に告げた言葉。

あの瞬間、見えない絆で繋がったみたいで
この歳になって胸が熱くなる程感動したのは

……正直言うと
俺は瀬名にとっての “ ONLY ” である事をどこかで意識したからだ。



……それなのに……