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第16章 現実

話が終わったら
茜にLINEする約束


せやけど俺は
どうLINEすればええのか
悩んでしまった


反対されたわけやない

けど
うまいこと
いったいう訳でもない

今日のところは
これで終わったけど
これから先
色々言われるに違いないからや


子供はもう
あきらめるのか

両家の墓は
どうしていくのか…。

多分
俺がおらんなった今も
親父とおかんは
その話をしてるやろう

ひとりっ子同士やなかったら
子供がおらんかっても
なんてことない心配ごとまで
増えてしもうてんな…


そんなことを考えながら
結局俺はタクシーに乗り
運ちゃんに行き先を小夜と告げ
携帯を見つめていた


LINEは送ってない


茜が
心配してるんは
わかってる


けど
とにかく


早う
茜に会いたかった




なんや

久しぶりに
弱気になってる自分を
慰めてほしくて