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孤城の中のお姫様
第4章 第4章 『池田優美(いけだゆみ)』〜私立S大学医学部2年生〜
姉の智美は話を続けた。

「私と俊介が別れたのは?」

「知らないはずないじゃない!今、大学で違う男の子と仲良くしてて、村田さんが1人で食堂にいたの見たことあるもん。村田さん、寂しそうだったよ。お姉ちゃん酷いんじゃない?」

「それは、優美が何も知らないから、そんなこと言えるのよ。そもそも彼から別れを切り出したのよ。」

「えっ!そうだったんだ!ごめん。お姉ちゃんのこと悪く言って…。」

「いいよ。私、全然気にしてないから。だって優美が原因で、別れたんだもん。」

「何で私が?私、村田さんから何度か話しかけられたことはあったけど、あくまでお姉ちゃんの彼氏として、会話しただけよ。」

「だろうねぇ。優美から男の子を誘ったりしないもんねぇ。」

姉の智美は、意味深長な言い回しで言った。

「何なの?お姉ちゃん、何が言いたいの?」

「あのね、俊介、優美のことが好きなのよ。でも、私と別れたばかりでしょ。だから、私の妹のあなたに告白なんかできなくて、悩んでるのよ。」

姉の智美は、私にとって衝撃的なことを告げた。
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