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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第34章 莉愛菜の決意
「か、海斗…さまっ…んっ、まって…」
キスの合間に必死に呼ぶ。
海斗様が怒ってる。
あたしの声が届いてない。
でも、今は何としてでも聞いてもらわなきゃ。
あたしは必死に海斗様の胸を叩いた。
「ち、違うっの…んっ…話しをっ…」
胸を乱暴に揉みしだく手を掴んで握りしめる。
乱暴なキスに頭が真っ白になりそうなのを懸命に堪えて叫ぶ。
「やっ…やめてっ…海斗お兄ちゃんっ!!」
ピタッと時間が止まったかのように動きが止まり、目を見開いてあたしを見つめる海斗様。
”海斗お兄ちゃん”
それは、あたしがこのお屋敷に来るようになってからずっと呼んでいた呼び名。
もしかしたらって思ったんだ。
これになら反応するかなって。
だって、海斗お兄ちゃんはいつも、あたしが遠くにいても、消え入りそうな小さな声でも、呼んだら気付いてくれたから。