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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第35章 不安と寂しさ
「最初から、こう言っておけば、お前がこのまま帰ってこないじゃないかなんて余計な心配しなくて済んだ。
だって、お前は俺の命令は絶対聞くだろ?
最初のころでは無理だっただろうが、今では俺の命令は無視できないはずだ。」
さっきまで捨てられた子犬のような瞳を不安げに揺らしてた人とこの人は同一人物なのかと疑いたくなるほど自信満々に言う海斗様。
でも確かに、海斗様の言う通りだ。
最初の頃なら逃げ出すチャンスだとでも思っただろうが、
今は違う。
海斗様の命令は無視はできないだろう。
「何時でもいい。仕事の事は気にせず、用が済んだらとりあえず連絡はすぐ入れろよ。」
そう言って仕事部屋に行こうと立ち上がり微笑む海斗様にあたしも微笑んだ。
「はい。行ってきます。」
そうしてあたしは、仕事部屋に行く海斗様を見届け、朝食の後片付けを済ませ、お屋敷を出た。