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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第41章 曖昧な記憶
「海斗様……」
あたしはまた涙が出そうになった。
こんな切ない顔であたしを求めてくれる海斗様。
あたしの胸はキュンとなる。
最近海斗様といるとこんな事がよくある。
そっと海斗様の頬に手を添えた。
「海斗様、心配かけてごめんなさいっ。」
声が震えてしまった。
すると、あたしの腰を引きよせた腕に力が籠もり、更に密着した。
いつもと違う、あたしが見降ろし、海斗様が見上げる体制。
「莉愛菜が帰って来てくれた。それだけでいい。」
あたしの髪に指を絡ませながら後頭部に手をやり顔を近づける。
「でも、あたしっ……」
直哉の事とか、話さなきゃいけない事がある。
お互いの額をくっ付けて、海斗様が微笑む。
「今日は何も考えるな。
何か話したい事があれば明日聞いてやるから。
今はただゆっくり休め。
俺が傍にいてやる。」