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第61章 望んでいたもの

最初は驚いた。

聞き間違いかと思った。

それくらい莉愛菜は切なく俺を見つめていたから。

莉愛菜の気持ちは、莉愛菜を抱いた時、痛いほど伝わって来た。

俺の気持ちも、莉愛菜にちゃんと伝わっているだろうか？

伝わっているといい。

俺の溢れるこの想いが。


莉愛菜が不安になる事なんてないんだ。

俺はおかしいくらいお前に夢中で、お前しか見えていないんだから。


これからは堂々と莉愛菜を愛せる。

莉愛菜には、この屋敷に来てからいろいろな事があった。

辛く不安定になることも。

それでもこれからはそんな莉愛菜を俺が全て受け止める。

今まで通りに。

その役目は俺にしかできないから。

他の奴にはやらせない。

莉愛菜には、俺がこれから最高の夢を見させてやる。

最高の幸せを与えてやる。

莉愛菜が俺しか見えなくなるように。