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第66章 不安な季節

その日の夜。

あたしはいつものように海斗に手を引かれ、海斗のベッドルームに来た。

でもあたしは首を振る。

不思議そうな顔で見つめる海斗。

「海斗、今日はあたし自分の部屋で寝るね。」

すると急に不機嫌になった。

「何を言ってる？
離れるな。お前は俺と寝るんだ。」

あたしの手を離してはくれない。

あたしだって、出来る事なら海斗と一緒に寝たい。

海斗の腕の中で。

でも…

「海斗、最近あたしの所為でちゃんと寝れてないでしょ？
だから、ちゃんと眠って欲しいの。
あたしが横にいたら、絶対海斗を起こしちゃう。
だから、今日は一人で寝たいの。」

あたしが魘されるせいで海斗は起きてしまい、あたしが泣き疲れて眠るまでずっと抱きしめて背中を撫でてくれる。

だから、きっと全然寝れてない。

海斗はあたしにそんなそぶりは見せないけれど、きっと疲れてるはず。