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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第74章 ただ君を想う
「やはり、記憶を取り戻したようですね。
今回はその新しく思い出した記憶と、事故のフラッシュバックが重なってパニックになったのでしょう。」
莉愛菜がたどたどしく語った記憶は、あの証言が事実だったと証明していた。
俺も、本庄さんも言葉が出ない。
そんな俺たちに
「お譲さんは、きっと今自分の中で戦ってます。
しばらくは、パニックになることがあると思いますがお譲さんを信じてあげてください。
そして暖かく包み込んであげてください。」
医者が俺たちを労わるように言った。
そうだな。
俺たちが沈んでたら駄目なんだ。
莉愛菜に大丈夫だと、莉愛菜のせいじゃないとしっかりわからせてやらないといけない。
あれは事故だったんだと。
隣で力なく俯く本庄さんを支えて言った。
「俺が必ず莉愛菜を過去の柵から救い出すから。
絶対もう一度笑わせてやるから」
その言葉は、本庄さんに、眠る莉愛菜に
そして俺自身に向けた言葉だった。