この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第74章 ただ君を想う
フラッシュバックした記憶に呑みこまれた莉愛菜が叫んで、本庄さんは急いで人を呼んだ。
俺はただパニックになって暴れる莉愛菜を抱きしめる。
「莉愛菜、大丈夫だ。大丈夫だから。」
そう言って抱きしめて背中を撫でる。
昔だって、俺がこうするとだんだん大人しくなってくれた。
まだ小さい時、雷に怯えて泣くお前を抱きしめると、少しずつ落ち着きを取り戻してくれた。
俺はその時と同じように
あの墓のある丘で莉愛菜を見つけた数カ月前のように、
ひたすら抱きしめて名前を呼ぶ。
「莉愛菜……莉愛菜っ。」
それでも莉愛菜は荒い呼吸を繰り返し、苦しそうに暴れている。
「ごめ、なさっ……はぁ、はぁ…ママ、ごめん…なさぃっ」
「莉愛菜、お前が悪いんじゃない。
莉愛菜っ、戻ってこいっ!」
そして莉愛菜は入って来た医者達に診てもらい、薬を注射され再び眠った。