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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第76章 存在意義
いきなり響いた愛しい人の声
そんなはずない
いくら海斗でも、こんな罪深いあたしをもう見放したはずだ
そう思ったのに
それなのに
座り込んでるあたしの肩を掴み振り向かせ
肩を掴んであたしを膝立ちで見下ろすのは
息を切らして、震えて、不安そうに見つめているのは
あたしの愛しい人
どうして?
どうしてここにいるの?
「莉愛菜っ!!
どうしてこんなところにいるんだ?!」
あたしが思ったことと同じ事を口にする。
あたしは言葉が出てこない。
未だ夢の中にいるような気がするんだ。
だって、ここに海斗がいるはずないんだもん。
こんな風に、息を切らしてあたしの元に走って来てくれるはず無いんだ。
「ちょっと目を離したらベッドにいないし、点滴は外れてるし。
こんな身体で何してんだよ?!
まだ安静にしてなきゃいけないのにっ。
こんなに濡れて…こんなに、冷えて…」