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第87章 交際宣言

言いかけて海斗はあたしを見降ろし微笑んだ。

「あの許しをもらうために俺は今まで過ごしてきたんだ。
本庄さんに、莉愛菜に相応しい男だと認めて欲しくて。
莉愛菜を安心して任せてもらえる男になりたくて、今まで努力してきた。」

「海斗…」

「だから、あの時は本当に嬉しかったよ。
まだ付き合いを認めてもらっただけだけどな。
俺にとっては大きな一歩だった。」

海斗の愛はこんなにも大きい。

自分の全てを掛けて、あたしを想ってくれてる。

あたしは、海斗に甘え過ぎてはいないだろうか？

これから、拓海様と鞠子様にあたし達が付き合っている事を話に行くのだ。

パパはあたし達の事、許してくれたけれど清瀬家のご当主夫妻の立場ではどうなんだろう。


あたしと海斗は、幼馴染の様なものだけど、肩書き上は次期当主と専属メイド。

昔だったら絶対結ばれる事の無い、身分違い。