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それでも大好きなんだーっ!
第6章 もあちゃんとくるみちゃん
もあとくるみに会わないまま、謝ることが出来ないまま、昨日は翼と家に帰ってきた。

謝った方がいいんだろうか。それとも、もう関わらない方がいいんだろうか。

うさこは頭を悩ませていた。


「うさ。おはよ」

ベッドの上で正座して、携帯と睨めっこするうさこに、寝起きの翼が微笑む。

枕に肘をついて、その上に乗せた端正な顔を少しだけ傾ける翼。掛布団から覗く裸の上半身は、うさこにとっては ”ご馳走” だ。


うさこは、引き寄せられるように翼の隣へ身体を滑り込ませ、その引き締まった上半身に顔を埋め、男の癖に滑らかで触り心地のいい肌に手を滑らせる。


(最高級の写真用紙なんかとは比べ物にならない!)

プリントアウトされた翼のイキ顔写真。眺めているうちに触れたくなる。

だからいつだって、うさこは『最高級』と謳われた用紙を買っていた。

でも、どれだけ最高級でも写真に滑らせた手触りと、本物の翼の肌の手触りは絶対的に違う。


(ふぁーっ!つーくんの肌触り最高♡なのにしっかり筋肉付いてるんだよねー…)

スリスリと頬ずりまで始めたうさこ。翼はされるがまま、楽しそうにその様子を眺めていた。


突然、うさこがガバッと顔を上げる。

「今朝のつーくんの寝顔を取り逃がしました!もう一回寝て下さい!」

うさこにとっては一大事。だけど翼は、

「……やだ」

そう言ってクスクス笑う。

「やだやだ!私が嫌です!」

ジタバタ暴れるうさこは、起き上がろうとする翼に抱き着いて押し倒す。

おチビなうさこに倒される程 翼はヤワじゃないのに、あっさりとベッドに身体を沈めた。


「……目、閉じて……」

上に跨るうさこをジッと見つめる翼。その視線にうさこのドキドキが止まらなくなる。

うさこの言葉にフッと小さく笑った翼が、ゆっくりと目を閉じる。


─────ドキンッ!

毎朝見ても、毎朝撮っても、その顔にときめいてしまう。

翼の整った美しい顔に、うさこはそっと手を伸ばした。


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