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それでも大好きなんだーっ!
第8章 うさこ☆コレクション
もうじき翼の20歳の誕生日 。
うさこはプレゼントに悩んでいた。
「つーくん。お誕生日、何か欲しいものありますか?」
「んー…」
小首を傾げた翼を、うさこの携帯カメラがカシャリと収める。
「ハタチですよ? 祝成人ですよ? 一生忘れられないような何か…ないですか?」
「……今は浮かばないかな。また考えておくよ」
パタン…と読んでいた本を閉じ、翼は向かい合った席に座るうさこを物言いたげに見つめた。
そして、
「ねぇ、うさ。最近ずっとカメラ構えてるね」
呆れ顔の翼をも、うさこのカメラはその一挙一動を収めるが如くシャッター音を響かせる。
「うさはホントに写真が好きだね」
「つーくんが好きなんです!」
即答したうさこに、
「ありがと」
はにかんだ笑みを返した翼の姿もまた、うさこの携帯に収められた。
最近のうさこの携帯は常にカメラモードだ。
そのため、充電器を持ち歩いていると、いつだったかうさこが零していた。
相変わらず翼は女の子に人気だけど、うさこと2人の時間を取れるほどには女の子たちの熱烈な求愛は落ち着いてきたらしい。
ゆったり2人で過ごせる時間。最近のうさこは翼の写真ばかり撮りまくっていた。
うさこのアパートに居候中の翼だが、四六時中 写真を撮られていることに半ば呆れつつも、どこか嬉しそうにも見える。
帰り道に立ち寄った喫茶店で、コーヒー片手に本を読んでいた翼は、鳴り止まないシャッター音に可笑しそうに表情を緩めて顔を綻ばせた。
うさこはプレゼントに悩んでいた。
「つーくん。お誕生日、何か欲しいものありますか?」
「んー…」
小首を傾げた翼を、うさこの携帯カメラがカシャリと収める。
「ハタチですよ? 祝成人ですよ? 一生忘れられないような何か…ないですか?」
「……今は浮かばないかな。また考えておくよ」
パタン…と読んでいた本を閉じ、翼は向かい合った席に座るうさこを物言いたげに見つめた。
そして、
「ねぇ、うさ。最近ずっとカメラ構えてるね」
呆れ顔の翼をも、うさこのカメラはその一挙一動を収めるが如くシャッター音を響かせる。
「うさはホントに写真が好きだね」
「つーくんが好きなんです!」
即答したうさこに、
「ありがと」
はにかんだ笑みを返した翼の姿もまた、うさこの携帯に収められた。
最近のうさこの携帯は常にカメラモードだ。
そのため、充電器を持ち歩いていると、いつだったかうさこが零していた。
相変わらず翼は女の子に人気だけど、うさこと2人の時間を取れるほどには女の子たちの熱烈な求愛は落ち着いてきたらしい。
ゆったり2人で過ごせる時間。最近のうさこは翼の写真ばかり撮りまくっていた。
うさこのアパートに居候中の翼だが、四六時中 写真を撮られていることに半ば呆れつつも、どこか嬉しそうにも見える。
帰り道に立ち寄った喫茶店で、コーヒー片手に本を読んでいた翼は、鳴り止まないシャッター音に可笑しそうに表情を緩めて顔を綻ばせた。