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恋こころ
第5章 コスチューム プレイ ?
「真純!」
派手に上がった鈍い音。周りにいたスタッフ全員がこっちを向いた。
「大丈夫か?」
「すっごい音したよ?」
俺と千佳以外からも心配する言葉を掛けられて、真っ赤になった真純は隠す様に両手で顔を覆った。
「だっだだいじょーぶれす」
俯いたまま勢い良く頭を左右に振る彼女を慌てて制す。
「そんなに頭振るな!」
「ふっ、え……」
既に時遅く、真純がふらっと千佳と反対側に大きく傾ぐ。
「真純!」
「真純!」
同時に叫んだ千佳が立ち上がって真純の腕を掴んだ。椅子から落ちるのを引き留めた勢いのまま真純を腕の中へ引き寄せる。
「っぶな」
助かった……
思わず安堵の息が吐いて出た。
「……かちゃん」
真純が千佳の方へ向きを変え、その腕にしがみつく。
「ぁりが、と」
「飲んでる時に頭振ると危ないから、ね?」
千佳の言葉に素直に頷いて。
「おっこちるかと思った」
縋る手に力が入る。
「大丈夫だよ」
真純を宥める千佳の声は普段の彼女から想像つかないほど優しくて。
「ん」
真純が甘える様に千佳の腕の中に顔を埋めた。
その姿に胸の内がジリッと焦げる。でも……
派手に上がった鈍い音。周りにいたスタッフ全員がこっちを向いた。
「大丈夫か?」
「すっごい音したよ?」
俺と千佳以外からも心配する言葉を掛けられて、真っ赤になった真純は隠す様に両手で顔を覆った。
「だっだだいじょーぶれす」
俯いたまま勢い良く頭を左右に振る彼女を慌てて制す。
「そんなに頭振るな!」
「ふっ、え……」
既に時遅く、真純がふらっと千佳と反対側に大きく傾ぐ。
「真純!」
「真純!」
同時に叫んだ千佳が立ち上がって真純の腕を掴んだ。椅子から落ちるのを引き留めた勢いのまま真純を腕の中へ引き寄せる。
「っぶな」
助かった……
思わず安堵の息が吐いて出た。
「……かちゃん」
真純が千佳の方へ向きを変え、その腕にしがみつく。
「ぁりが、と」
「飲んでる時に頭振ると危ないから、ね?」
千佳の言葉に素直に頷いて。
「おっこちるかと思った」
縋る手に力が入る。
「大丈夫だよ」
真純を宥める千佳の声は普段の彼女から想像つかないほど優しくて。
「ん」
真純が甘える様に千佳の腕の中に顔を埋めた。
その姿に胸の内がジリッと焦げる。でも……