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恋こころ
第5章 コスチューム プレイ ?
真純は悪くない。
真純は悪くない。
頭の中でひたすらそう繰り返す。
真純は恥ずかしくて顔を隠しただけで、何も千佳に甘えてる訳じゃない。千佳の想いを知ってる訳でもない。
「かーわいーい」
クスクス笑いながら千佳がこれ見よがしに真純を抱き締める。苦々しく思いながら視線を反らして背を向けた。
俺が怒ったところで事態は好転しない。それどころか真純を怖がらせてしまったら、益々千佳の思う壺。下手をすると今夜、真純を奪われかねない。
それは、ナシだろ。
断固拒否したにも関わらず、仮装して来たお客さんと一緒に写真を撮る事になって。真純に見せたくなくて敢えて誘っていなかった。
それなのに問題のその撮影後、キッチンへ戻ろうとして聞こえてきた真純の声。奥を覗いて彼女を見た時の衝撃たるや……
アリスの仮装なのはすぐに分かった。緩く毛先を巻いた金色の髪に青い瞳。もともと肌の白い真純にはどちらもよく似合っていて。白いエプロンにフワリと裾の広がった水色のワンピース。まるで人形。その可愛さに、見た瞬間息を飲んだ。
……絶対に、俺が連れて帰る。
思いを新たにしていたところへ、声を抑えて話す千佳に
「やっ千佳ちゃん」
甘い声が重なった。
真純は悪くない。
頭の中でひたすらそう繰り返す。
真純は恥ずかしくて顔を隠しただけで、何も千佳に甘えてる訳じゃない。千佳の想いを知ってる訳でもない。
「かーわいーい」
クスクス笑いながら千佳がこれ見よがしに真純を抱き締める。苦々しく思いながら視線を反らして背を向けた。
俺が怒ったところで事態は好転しない。それどころか真純を怖がらせてしまったら、益々千佳の思う壺。下手をすると今夜、真純を奪われかねない。
それは、ナシだろ。
断固拒否したにも関わらず、仮装して来たお客さんと一緒に写真を撮る事になって。真純に見せたくなくて敢えて誘っていなかった。
それなのに問題のその撮影後、キッチンへ戻ろうとして聞こえてきた真純の声。奥を覗いて彼女を見た時の衝撃たるや……
アリスの仮装なのはすぐに分かった。緩く毛先を巻いた金色の髪に青い瞳。もともと肌の白い真純にはどちらもよく似合っていて。白いエプロンにフワリと裾の広がった水色のワンピース。まるで人形。その可愛さに、見た瞬間息を飲んだ。
……絶対に、俺が連れて帰る。
思いを新たにしていたところへ、声を抑えて話す千佳に
「やっ千佳ちゃん」
甘い声が重なった。