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第23章 Love is forever

「……髪、乾いてない、ね」

「………」

「風邪ひいちゃうよ」


恐る恐る、右腕を伸ばして

下を向いた彼の髪に触れようとすると……


「………！」


ユキの手が、伸ばした私の手をきゅっと握った。

途端に、トクンと心臓が跳ねる。


「ユ、ユキ……」

「春ちゃん」

「は、はい…！」

「………」

「……ユキ？」


……顔を覗きこもうとすると

ユキは自らタオルを外して、小さく息を吐いた。



「ごめんね」

「……えっ？」

「あんな風に、感情的になるつもりは無かったんだ。
……大声出したりして、ごめん」

「………！」

「なんつーか……嫌になる。
自分が勝手すぎて、ダサすぎて……」



濡れた前髪の間から、切なく揺れる瞳。

しょんぼりとしたその姿が、細い体を更に小さく見せて


……ユキを想う気持ちが、また込み上げてきて

胸がきゅうっと狭くなる。