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退魔風紀 ヨミ ~恥獄の学園~
第4章 もう……耐えられない
「く……う……」

 ありったけの自制心で、今にも自慰をはじめそうな自分の腕をおしとどめる。だが、我慢すればするほど切なさは強まる。肉棒から離した手が宙をさまよい、指先が震える。

(だめっ……だめえっ……!)

「ククク、白々しいな。お前もわかっているはずだ。そうやって正気を保とうとしてみせること自体が快感を呼ぶと。お前はその快感を貪るため、理性を保とうとしているにすぎぬ」

 詠は淫魔の言葉にギクリとした。それは本当にそうかもしれない。確かに、快楽に溺れてしまいそうなのを必死で耐えようとすること自体に、すでに心地良さを感じている気がする。

「……だが、どうあがこうが結局、最後は絶頂しなくては終わらぬぞ」
「くっ……うっ……そ、そんなこと……そんなことない!」

 だが、言葉とは裏腹に耐えがたい劣情が肉棒を破裂させんばかりとなって膨れ上がっていく。

「フッ……一人ですめるのがイヤなら、ちょうど良い相手がいるではないか」

「……え?」

 そう言ってインキュバスが顎で指し示した先には、吊るされたままの半裸のヘレンがいた。

「あ……」
「……ヒッ!」

 詠と目があったヘレンが猿ぐつわの奥で小さな悲鳴を上げた。
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