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BLACK WOLF~crime~
第5章 兎ノ涙
「大丈夫。目を閉じて、息を潜めてれば、すぐに終わる」

そう呟きながらハサミの先で私の体をなぞっていく。


頬を降りて、今度は首筋…、動脈辺りを通過。


怖い。

怖くて怖くて、心臓が壊れそうなくらいドキドキしてる。



首筋から乳房、掻き回すように尖端で乳房の膨らみをなぞり、今度は腹部。

ここで刺されたら終わりだが、差されることもなく

腹部の次は腰。


腰や脇腹をなぞるが、小さな刺激がくすぐったくて笑ってしまいそうになる。

「あ、はっ」

「動くと切るぞ?」

脇腹を通過して今度は太股。

そろそろと動くその動きはまるで私を焦らしてるよう。


さっきから意味もなく私の体を自由に行き来しているが、いつ何時その刃物が牙を向くかわからない。

脅すだけの道具ならまだいいが、何だか怖い。

恐怖で体はずっと震えてるし声を出せば切り刻まれるかも知れない。

「黒埼さん…な、何を…っ」

ニヤリと黒埼さんの口許が緩んだ。

「邪魔なんだよ、下着が…」


……ま、さか。

この状態じゃ…、丸見えになってしまう。


黒埼さんの考えがわかった時にはもう手遅れ…。


「や、やめてっ!!いやああああぁぁぁぁぁっ!!」


下着の腰回り部分の生地をジャキッと裁つ音が聞こえた。

更に反対側からも…。


「ダメッ!み、見ないで…っ!!見ないで、下さ……」

そんな声も虚しく、切り取られた下着はハラリと床に落ちて、私のソコは豪快な形で露になってしまった。

「ひ…うぅっ」

恥ずかしの余り涙が頬を伝う。

まるで生き恥を晒してるようなものだ。

裸に剥かれて、こんな姿で拘束されて、こんな情けない蕾を晒しているなんて…。





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