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BLACK WOLF~crime~
第5章 兎ノ涙
悪夢のような、地獄のような時間。

こうなった時の黒埼さんは容赦しない。

とことん私を追い詰め、なぶり、痛め付けて楽しむ。

こうなると、本当に手が付けられない。

一歩間違えれば本当に呼吸困難で死んでしまいそうになる。



「や、やぁぁっ!!や、めてっ!!ああああああっ!!」

「は、仕方ない。さすがに限界みたいだな…」



椅子から立ち上がった黒埼さんはゆっくり私の方へと歩み寄り、そして…

「あ…っ、く…っ」

広げられた足と下着の隙間からゆっくりとバイブを抜き出してくれた。

暴れた状態で私の中から抜かれて行く感覚に体がブルッと震える。

ゴトンッという音と共に床に落ちたバイブ。

ぐっしょりと濡れた下着が肌にまとわりついて気持ち悪い。


「はぁ…はぁ…っ」

全身に汗をかき、息も絶え絶え、体中に走る激痛、既に満身創痍。

俯き息を整える私だが、黒埼さんの怒りはおさまらない。

「…はぁ、は…あっ」

「安心するのはまだ早い」

頬に感じる冷たい感覚。


「……ひっ」

小さな悲鳴が漏れた。

頬に感じた冷たい感覚の正体。

目を向けると、黒埼さんの手に握られていたのは鋭利なハサミ。

そのハサミの切っ先で私の頬をツゥーッとなぞっている。

先の尖った刃物を見せられて恐怖が一気に私を襲う。


「い、や…っ」

「心配するな。大人しくしてさえすれば傷つけない」

怖さのあまり固く目を閉じた。

黒埼さんの声の気配がすぐ近くに感じれる。

"傷つけない" そう言われてもそんなものを見せられたら…、怖くて仕方ない。

そのハサミで私を刺す気?それとも、切り刻む気?

震える体と共に鎖までカチャカチャと音を立てる。

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