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BLACK WOLF~crime~
第7章 火ノ鳥
ハルちゃんの背中を見ながら、私の心はさっきより少し晴れやかだった。



…本当は、黒埼さんの肩なんか持ちたくないよね。

今までされて来た行為を思えば、恨んで当然の相手だもん。

だけど、落ち込む私を何とか元気付けようとしてくれたんだよね。

敵に塩を送るようなもんなのに。



「ハルちゃん、ありがとう」

ハルちゃんの背中にそう呟いたが…、反応がない。

寝たふりでもしてるのかな?






ハルちゃんの言う通りだ。

黒埼さんは自分勝手で、何でもかんでも自分の思い通りにしようとする傍若無人な人だけど、でも…

自分の私利私欲のために他人を陥れるような人じゃない。

どちらかと言えば、真っ正面から向かってくる人だ。

やり方は汚いが、それでも裏から手を回すようなやり方は好まないはずだ。





黒埼さんは…、そんな酷い人じゃない…っ!






そう思えた瞬間に、私を取り巻いていた黒い闇が一気に一掃された気がした。






変だな、こんな状況なのに何故か心は落ち着いてる。

黒埼さんを信じる…、こんな当たり前の気持ちを取り戻せたからかな?

それとも、ハルちゃんがいてくれるから?

何でもいいよ、もう…。

私は、黒埼さんを信じる。





ハルちゃんが寝転ぶベッドにもたれながら私はこれからの事を考え出した。

荷物は全部桜木さんに持って行かれちゃったから携帯もないし、どうやってここから脱出しようか?

扉には鍵がかけられてるし、何より私は両手を拘束されてて、ハルちゃんは足を怪我してる。

ハルちゃんだって、早く病院に連れて行かないと傷口からバイ菌が入ってしまう…。


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