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第9章 君ノ笑顔

━━━━━━━バンッ！！！！








「……っ！？」

「何だ？今の音…っ」


覚悟を決めて目を閉じた瞬間に聞こえた大きな破裂音。

その大きな音にハルちゃんと桜木さんの動きが止まった。




…何なの、今の音。

すぐそばで響いたような気がしたけど…。




すると…






バンッ！バンッ！バンッ！バンッ！バンッ！！！！！！







━━━━「きゃああぁぁぁぁっ！！」

「な、何だっ！？」


私達のいる部屋に響くけたたましい爆音。

それは、外側からこの部屋のドアを何かで攻撃してるような音だった。

と、同時にあの固く重いドアが爆音と共にガタガタと振動している。




バンッ！━━バンッ！バンッ！バンッ！




そして、室内に香ってくる火薬の香り。

ドアの隙間から微かに煙が室内に侵入して来ている。




「何だよ…、何なんだよっ！」

慌てる桜木さん。

私は恐怖の余り体が動かなくなってる。

そして…









キィー…












外側からの攻撃でドアの鍵が壊れたのか、ドアがゆっくりと開いて行く…。





「だ、誰だ…っ！？」

煙幕の中にただずむ人影。



だ、誰…？

恐怖で体がガタガタと震える。

一体、何が起こったの…？






風で煙幕が一掃されて行き人影の姿が徐々にハッキリして行く。















「俺の恋人を返して貰おうか…」













━━━━━っ!?

煙幕が消え、人影の正体がハッキリ見て取れた。








どうして…？

どうして、ここに…？

来て、くれた…？




「く、黒埼さ…っ」