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第10章 幻のいる間

両手の拘束は彼女を一気に不安に突き落とす。高梨だと分かっていても、やはり怖い。
物言わぬ鳥人はブラジャーも外し、花純の乳房を露出させた。

「んんーっんん」

いい加減にしてという叫び声は、虚しく呻き声に変換される。
表情のないマスクと見詰めあうと不気味な恐怖を感じ、産毛まで逆立つ思いがした。

乳房を潰すように掴まれ、花純は震える。
獲物を前にした鷹は満足げに、荒々しい指遣いでその乳房を好きなように変形させていく。
レイプされているに等しい状況なのに、高梨の悪ふざけだと思うと花純は興奮してしまう。

『でももしこれが高梨さんじゃなかったら……!?』

そんな想いが頭を掠め、反抗を弱めていた花純は再び身を捩って抵抗する。
しかし抵抗した方が鷹男は嬉しそうだった。
乳房を鷲掴む指の股に乳首を挟むと、皮下脂肪と共にピンク突起を刺激する。
襲われる緊迫感はそのまま汗腺から冷や汗というかたちで滲み出た。