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美しい狼
第8章 遠吠え
それから3日後
藤沢は殺された

右腕として働いていた
田崎という男に刺されたのだ

原因は俺だ

全権を俺に託すという意思が
揺るがなかったからだ

藤沢グループが
弱小企業だった頃から
田崎は
藤沢の手となり足となり
家庭も顧みず藤沢に尽くした

しかし
期待した見返りは得られないと知り
藤沢に認められなかった
悔しさから犯行に及んだのだ

「俺は、何のために
 あんたに尽くしてきたんだ
 何の為に…!!」

「お前には
 随分、無理をさせたからな
 その分、助けられたよ
 …ッありがとう………
 こんな結果になって残念だ………」

これが
藤沢と田崎が交わした
最後の会話となった

後日
執事が刑務所に面会に行った

「田崎様に
 お伝えしなければいけないことがあります。」

「貴方は、ご自分のことを認められていないと
 思っておられるようですが、違います。
 藤沢様は、全権を要様にお譲りすると
 仰いましたが、取締役に貴方様の名前を
 挙げていらしたのです。
 幼い要様の代わりに、会社を任せられるのは
 田崎様しかいないと
 思ってらっしゃったのです
 …実に、実に残念でございます」

田崎は
大声で泣いていたそうだ

後日
初犯ということと
計画性が無いことから
執行猶予つきで釈放が認められた

けれど
田崎が俺達の前に
姿を見せることは二度となかった





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