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美しい狼
第16章 さ迷う羊
バンッ

「失礼致します。要様」

「爺、呼んでいないぞ
 下がれ!!」

「爺やさん!!助けて!!」

「ご無礼を承知で、申し上げます
 どうか、今宵だけは
 夏目様をお離しになって下さい
 お願い致します
 どうか、年老いた爺の
 最後の願いだと思って
 夏目様をお許し頂けないでしょうか」

「爺やさん、連れて行って」

身体を震わしながら
泣いて助けを求める
夏目に気付いた

はだけたブラウスからは
俺が付けた
噛み痕やキスマークが
所々に
赤く咲いていた

「爺、夏目を連れて行け」

「ありがとうございます。」

爺が夏目をシーツでくるんで
一緒に出て行った

俺は
クズ野郎だ

本当にこれじゃあ
ただのガキと同じだ

夏目が欲しくて
欲しくて

怖くなって
遠ざけた

アイツから来るわけなど
無いのに
嫉妬して俺にすがりつくなんて
何を期待していたのか

アイツを遠ざけたのは
俺自身なのに
夏目が本当に離れていきそうになると
何も考えられなくなった

夏目が光太郎に笑いかける度
話しながら
触れ合っているのを見る度
嫉妬で狂いそうになってたのは
俺の方だったんだ

夏目を傷つけるのも
笑わせるのも
俺だけでいい

どんな手を使ってでも
夏目は
誰にも
渡さない
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