この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
お前は俺のxxx
第47章 何してんの…?
(ヤダ…嫌だ…。)
気付くと、私は逃げるように走り出していた。
涙が溢れ出しボヤける視界で周りなんて見えない。
さっきの颯太の姿を思い出したくなくて、周りを気にする余裕すら無くて…夢中で走った。
人の波に逆らいながら、人混みをかき分けるように進んでいた時、私を呼ぶ声が耳を掠めた気がしたけど、今すぐこの場所から抜け出したかった。
お祭り会場を抜けると、どこを歩いているのか自分でも分からない程、フラフラと歩いていた。
頭に過るのはずっとあの光景だけ…
振り払いたくても頭の中から離れていかない。
目の前に見えた、昼間立ち寄った公園に入ると中にあるベンチに腰掛ける。
走ったせいで鼻緒で靴づれした足がヒリヒリと痛んだ。
『もう…やだ…。』
私は膝を抱き顔をうずめた。
『お姉さん♪
こんな所で1人でどうしたの?
友達と逸れちゃった?』
突然声をかけられ、顔を上げると私の両隣りには男の人が2人座って顔を除き込んできた。
『うっわ〜!めっちゃ可愛い♡』
『マジで可愛いね〜♪
って、ぇ…?泣いてたの?』
私の顔はきっと涙でボロボロだ…
『せっかく可愛い顔してるんだから、
笑ってる方がもっと可愛いと思うよ♪』
『俺たちと遊びに行く?
楽しい事したら元気出るよ♪』
もうどうでもいい…
私はコクっと頷いていたーー