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第56章 頼れる２人。

『んー。学校で話すのもあれだから、校外のカフェにでも行こうか。』


碧の提案で、私たちは学校を出ると近くのカフェに移動した。

そこは小ぢんまりとした小さなカフェで、白髪交じりのマスターが1人で営むお店だった。


『おや。碧くん。いらっしゃい。』


『こんにちは。奥の席いいですか？』


『どうぞ。』


私たちは奥の席に座り、コーヒーとアイスティーが運ばれた後、本題に入った。

屋上で私に話してくれた事を、立花くんはもう一度碧に話した。

碧はそれを聞いて頷くと、樹の素性やみんなが助けに来てくれたあの日の事を立花くんに話した。

立花くんは碧の話を聞きながら、テーブルの上で拳を震わせていた。

怒りというよりも、悲しみや苦しみに近い表情を浮かべながら瞳を揺らしていた。