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第9章 十二月　歌うためなら、性を、体を

　数日後の知代のライブは表も裏も大成功だった。
　裏の客はライブ、楽屋や更衣室のカメラの映像を、そして最後のシャワールームまでたっぷり楽しんだ後、秘蔵の映像、と言うものを見せられた。

　才藤の体中を舌で愛撫する知代の姿。
　上手く才藤の顔だけはボカしてある。

　カメラは知代の、ピンクと白の下着を映している。
　しゃがみこんで強調された尻の丸みを滑るように、徐々に下着が脱がされていく。

　そこで映像は終った。

　その後はご丁寧に、前回のライブで見せた着替えの画像や、たった一日だけの知代のコンパニオン姿の写真を見つけてきて、それをバックに続きが見たければ特別料金が必要だと告げた。

　その場にいた全ての客が金を払い、『ＡＭカフェ』のホームページの中に巧妙に隠された『ＡＧカフェ』の、さらに特別なパスワードをもらって帰った。
　その客の反応に重倉は、自分の野望の第一歩が今日この日だと確信する。

　『ＡＭカフェ』のホームページの中。
　知らない人は気付かないところにある『裏』へのリンク。さらに隠された特別な動画。

　そこには、激しく責められ喘ぐ知代の姿。
　割れ目の奥まで見える、無修正高画質の動画だった。
　
　最後に見せた、精液にまみれた知代の顔は、官能的で美しかった。
　

　『裏』での知代の人気は、本人の知らないところでどんどん上がっていった。