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第5章 光明と暗黒

「なぁ？わかっただろう？

お前の気持ちも……

俺の思いも……」

あの日しばらく抱き寄せられたまま……

主任は何を思っていたのだろうか？

拒絶することのない私を当たり前のように抱き続け、

納得したのか優しくも残酷な抱擁を解いて吐いた言葉が……

まだ胸の奥に突き刺さっていた。


翌週とうとうやってきたクリスマスの朝。

私は目覚ましもつけないのに辺りがまだ暗い早朝に目が覚めた。

今日こそ先輩に会って……

そして……？

どうしたいんだろうか私は？？？

考えれば考える程、自分が本当にどうしたいのかわからなくなる。


主任に抱きしめられた時……

確かに何かが変わった。

それはもう……

否定できない。

結局拒絶することもできなかったのは事実で……

それでも先輩の事を、諦められるはずもなくて……

胸が苦しくなった。


どうしようと気持ちが乱れると涙が溢れ始め、

ベッドの上でしばらく茫然と座ったまま涙を流した。

カーテンの向こうが白み始める……

とにかくまず今日は絶対に先輩と会って……

それで……

もう眠れるわけもなくて、まずは顔を洗った。

少し腫れぼったかったが、ぬれたタオルで冷やして

なんとか見れる程度にはなった。