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キミといる場所
第12章 キミといる場所
「暴走しすぎちゃったかな…」

私に腕枕した長谷川くんが照れた。

「ううん、すごく幸せだった」

「ほんと?」

私は長谷川くんの胸に顔をつけて鼓動を聴く。

「うん、長谷川くんが私の血も肉も…細胞まで新しくしてくれたみたいな感じ」

私を捕らえ苦しめた過去は消えないけれど、
こうして長谷川くんの腕に抱かれるたびに
カラダの記憶は上書きされて
どんどん再生されていくんだ。

何もかもが満たされていた。
本当に本当に幸せな夜。

「ね、ぎゅってして」

上半身をきつく抱いてもらい脚を絡ませあう。
互いの体温で密着した部分が溶け合い
ひとつになっていく感覚に揺られる。

長谷川くんに逢えてよかった。

「ありがとう」

大好き。

再びキスの嵐を受け、
渇れることのない私たちの夜は、
悦びの波に何度も飲まれた。



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