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キミといる場所
第12章 キミといる場所
翌朝、長谷川くんが淹れてくれたコーヒーの香りで目覚め、私は1週間ぶりの出勤の準備をする。

同じく今日からお店に戻る長谷川くんを乗せて、車を走らせた。

「ねぇ菜緒さん」

「ん?」

「僕、のんびりしたくてカフェを開いたんだけどさ」

「うん」

「ちょっと頑張ろーかなぁ…って思ってる」

「どしたの?」

「頑張って貯金して、
そんで菜緒さんにお店の設計頼むのが夢」

運転中だが思わず長谷川くんに顔を向けた。
にこにこと笑う瞳の中に、
強く輝く未来が見えた。

「私のデザイン料、高いよー」

「足りない分は、カラダで払いまーす」

私が設計した店に
ギャルソン姿の長谷川くんが立つ景色を想像しながら、私たちが出逢った通りに向かう。

その時私は、
同じくギャルソンエプロンをつけているのか、
それともカフェに事務所を併設しようか…。
どちらにしても甘く楽しい未来だね、長谷川くん!


「そんじゃ、行ってきます!と、いってらっしゃい!」

軽やかにcocoliへ出勤していく長谷川くんを見送り、
駐車場に車を停めた。

澄んだ空気の中、
朝日を受けてキラキラ光るcocoliの看板が、
私の事務所の窓ガラスに映っている。

「キレイだなぁ」

こんな朝を、これからいくつも迎えよう。

そして遠いいつかに、
今を懐かしく振り返ろう。

キミの淹れたコーヒーを飲みながら。

キミといる場所で。


私は元気よく事務所のドアを開けた。




【おしまい】


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