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キミといる場所
第2章 cafe cocoli
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長袖の感覚がしっくりくるようになったなぁ。
秋が来たことを実感した日、
長谷川くんの【cafe cocoli】はオープンした。
「菜緒さん!いよいよ今日ですね!」
花穂ちゃんはまるで自分の店がオープンするが如く、
朝からウロウロと落ち着きがなかった。
この日のために買ったという、ふうわりとした色合いのカーディガンは、
色白の花穂ちゃんによく似合っている。
私と言えば、いつも通りのテキトーにその辺から引っ付かんできた系である。
寝癖だけは気を付けた。
こんな住宅地の入口で集客出来るのか?と思っていたが、
11時のオープン前には開店を待つ客が現れたので驚く。
12時を回ると花穂ちゃんは待ってましたとばかりに財布を掴み、
行きますよっ!と気合充分である。
愛妻弁当派の相田が
「おーい、帰りにコーヒー買ってきてー」
財布を投げて寄越した。
しめしめ、これでランチ食ってやる。
ダークブラウンとアイボリーで統一した内装に
観葉植物のグリーンが映える13席ほどの店内は、満席だった。
「いらっしゃいませー」
お団子髪の綺麗な女性スタッフの声で、
長谷川くんもコーヒーを淹れる手元を一瞬休めて顔をあげた。
「いらっしゃいませ」
真っ白なリネンシャツにギャルソンエプロン。
仕事着の長谷川くんはイケメン度2割増しで、
花穂ちゃんからメロメロオーラが立ち上っている。
「ごめんなさい、いま満席で…」
「いーです、いーです。待ってますからぁ♪」
花穂ちゃんの見えないしっぽがピュンピュン揺れている。
わかりやすくて可愛らしい。
しばらく待って私たちはやっと席についた。
「先日はありがとうございました」
私に向かってお辞儀をした長谷川くんを見た花穂ちゃんの、
目が、
怖い…。
ひー!
秋が来たことを実感した日、
長谷川くんの【cafe cocoli】はオープンした。
「菜緒さん!いよいよ今日ですね!」
花穂ちゃんはまるで自分の店がオープンするが如く、
朝からウロウロと落ち着きがなかった。
この日のために買ったという、ふうわりとした色合いのカーディガンは、
色白の花穂ちゃんによく似合っている。
私と言えば、いつも通りのテキトーにその辺から引っ付かんできた系である。
寝癖だけは気を付けた。
こんな住宅地の入口で集客出来るのか?と思っていたが、
11時のオープン前には開店を待つ客が現れたので驚く。
12時を回ると花穂ちゃんは待ってましたとばかりに財布を掴み、
行きますよっ!と気合充分である。
愛妻弁当派の相田が
「おーい、帰りにコーヒー買ってきてー」
財布を投げて寄越した。
しめしめ、これでランチ食ってやる。
ダークブラウンとアイボリーで統一した内装に
観葉植物のグリーンが映える13席ほどの店内は、満席だった。
「いらっしゃいませー」
お団子髪の綺麗な女性スタッフの声で、
長谷川くんもコーヒーを淹れる手元を一瞬休めて顔をあげた。
「いらっしゃいませ」
真っ白なリネンシャツにギャルソンエプロン。
仕事着の長谷川くんはイケメン度2割増しで、
花穂ちゃんからメロメロオーラが立ち上っている。
「ごめんなさい、いま満席で…」
「いーです、いーです。待ってますからぁ♪」
花穂ちゃんの見えないしっぽがピュンピュン揺れている。
わかりやすくて可愛らしい。
しばらく待って私たちはやっと席についた。
「先日はありがとうございました」
私に向かってお辞儀をした長谷川くんを見た花穂ちゃんの、
目が、
怖い…。
ひー!
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