この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
キミといる場所
第2章 cafe cocoli
長袖の感覚がしっくりくるようになったなぁ。
秋が来たことを実感した日、
長谷川くんの【cafe cocoli】はオープンした。

「菜緒さん!いよいよ今日ですね!」

花穂ちゃんはまるで自分の店がオープンするが如く、
朝からウロウロと落ち着きがなかった。
この日のために買ったという、ふうわりとした色合いのカーディガンは、
色白の花穂ちゃんによく似合っている。
私と言えば、いつも通りのテキトーにその辺から引っ付かんできた系である。
寝癖だけは気を付けた。

こんな住宅地の入口で集客出来るのか?と思っていたが、
11時のオープン前には開店を待つ客が現れたので驚く。
12時を回ると花穂ちゃんは待ってましたとばかりに財布を掴み、
行きますよっ!と気合充分である。

愛妻弁当派の相田が

「おーい、帰りにコーヒー買ってきてー」

財布を投げて寄越した。
しめしめ、これでランチ食ってやる。

ダークブラウンとアイボリーで統一した内装に
観葉植物のグリーンが映える13席ほどの店内は、満席だった。

「いらっしゃいませー」

お団子髪の綺麗な女性スタッフの声で、
長谷川くんもコーヒーを淹れる手元を一瞬休めて顔をあげた。

「いらっしゃいませ」

真っ白なリネンシャツにギャルソンエプロン。
仕事着の長谷川くんはイケメン度2割増しで、
花穂ちゃんからメロメロオーラが立ち上っている。

「ごめんなさい、いま満席で…」

「いーです、いーです。待ってますからぁ♪」

花穂ちゃんの見えないしっぽがピュンピュン揺れている。
わかりやすくて可愛らしい。

しばらく待って私たちはやっと席についた。

「先日はありがとうございました」

私に向かってお辞儀をした長谷川くんを見た花穂ちゃんの、

目が、

怖い…。

ひー!

/59ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ