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第19章 決戦

校舎内は、まだ時間が早いため、シン…と静まり返っている。

外からは、運動部の声が聞こえるが、他の生徒はまだ登校していないため、舞奈は自分の足音がとても大きく響いてる様に感じる。

校舎一階の一番奥。

そこに保健室はあり、舞奈は扉の前で一度立ち止まる。

舞奈は、学校へ来る迄の間、どうすれば大河がクビにならずにすむか考えた。

明確な答えは出なかったが、自分の不注意のせいなのだから、舞奈は何とか説得しようとは思った。

大きく息を吸い、ゆっくりと吐く。

舞奈は、真剣な面持ちで、

「失礼します！」

と、保健室のドアを開けた。

そこには、保険教諭の石井と、大河、佐田が既に揃っていた。

「おはよう、綾部さん」

保険教諭の石井は優しく綾部に微笑む。

たしか、佐田と同期だと聞いている石井は、とても朗らかで優しく、カウンセリングも受け持っているため良く生徒から、色々な相談事を受けている。

多感な時期の、女子高において、こういった安心して相談出来る先生はとてもありがたい。

舞奈も、体調かわ悪い時に何度かお世話になったが、とても話しやすく、安心する気持ちになった。