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その瞳に…
第19章 決戦
「綾部、体の方はどうだ?」

佐田の問いに、舞奈ははっきりと答えた。

「大丈夫です。気分も落ち着いてます」

「そうか」

良かった、と佐田は頷いた。

「じゃあ、綾部さん。あっちで昨日の事、色々聞いても良いかしら」

そう言うと、石井は保健室の奥にある、扉に仕切られたベッドルームに舞奈を促す。

舞奈は、チラッと大河を見ると、大河は小さく頷く為、石井に着いて行った。


「綾部さんベッドの上で良いから座って」

石井に促され、舞奈はベッドに座る。

石井はその向かいに腰をかけ、対面するような形を取った。

「夕べの事、佐田先生から聞いたわ。辛かったでしょう」

心配そうな顔で舞奈を見詰める石井に、舞奈はブンブンと首を横に降った。

「そんなに酷い事にはなってないから、もう大丈夫です」

その言葉に、石井はそう…と呟き、バインダーを手に取る。

「頼もしいわね。じゃあ、夕べ、どんな事があったか話してくれる?」

舞奈は、コクンと頷き、話始めた。

帰りの状況から、男達の人数、特徴など覚えている限りの事を詳しく話した。

途中、男達に体を触られた時の事を話す時、言葉に詰まったが、石井は急かすでもなく、じっと舞奈が話すのを待っていてくれた為、辿々しくも舞奈は話す事が出来た。

「これで、全部です…」

「そう。もう1つ確認するけれど、怪我とかはない?」

「太ももと、背中に擦り傷と、後…腕にちょっと痣が…」

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