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その瞳に…
第24章 嫌悪と恐怖
「舞奈、絵麻!昨日はほんっとゴメン!!」

次の日の朝、教室に入った舞奈と絵麻に、美和は両手を合わせ、頭を下げた。

「マジゴメン。あいつがあんなんなんて、私も彼氏も知らなくて…」

頭を下げ続ける美和に、舞奈は大丈夫だから、と美和に頭を上げるよう促す。

「あいつも、彼氏に怒られて、いちお諦める様な事行ってたから大丈夫だとは思うけど…本当に、ゴメン!!」

何度も謝る美和に、舞奈は苦笑する。

「美和が悪い訳じゃないから、謝んないで。私なら、大丈夫だから」

「絵麻もごめんね!」

隣にいた絵麻もはいはい、と苦笑しながら美和の謝罪を受けた。

何度も謝る美和から解放されると、絵麻はやれやれ、とため息を吐く。

「つか、舞奈。昨日の事、彼氏には?」

その問いに、舞奈は気まずそうに否定する。

「変な心配かけたくないから、言ってない…」

「はぁ!?」

舞奈の否定にびっくりした絵麻は大きな声をだす。

その声に周りが反応したため、絵麻は舞奈の腕を掴み、教室から出た。

絵麻は、昇降口から遠く、朝は余り利用されない階段に舞奈を連れ出し、詰問する。

「何で!あんな事あったんだから、ちゃんと話さないと!」

舞奈は気まずそうに、だって…と呟く。

「忙しいし…何にもないから、変な心配かけたくないし…」

舞奈の言葉に、絵麻は頭を抱え、呆れる。

「何にもないって。既にあったんじゃん」

はあぁと呆れたため息をつかれ、舞奈は何も言えずにいた。

「あんたは無駄に相手に気を使いすぎなの!そんなんで負担に感じるタイプじゃないでしょ、あの人は!」


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