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その瞳に…
第24章 嫌悪と恐怖
「ああ、そうだ。はい、舞奈これ」

大河を見送ると、由美は思い出した様に、手に持っていた袋を舞奈に渡した。

「?」

舞奈は受け取った袋を開くと、そこには舞奈の下着と靴下が入っていた。

「由美ちゃん、これ何?」

「知らん。兄さんが持ってこいって言うから、あんたの家まで取りに行って、持ってきただけ」

由美は啓介に指差しながら、めんどくさそうに話す。

「え?何で?」

啓介に聞き返すと、啓介は少し微笑み、

「大河さんが戻ってきてからね」

と、言葉を濁した。

「しかし、あんたも面倒なのに目をつけられたね」

そう言えば、まだ全部メールを読んでなかった為、渡辺がどんなに男か不明なのを舞奈は思い出す。

「そんなに面倒なの?」

フム、と由美は膝を付き、説明し始める。

「ザックリ言うと、気にいった女はセックスするまで執拗に追いかけまわして、無理矢理でもヤるのよ。しかも、生で。しかも、中出しで」

由美の説明に、舞奈と啓介はうわっと、顔をしかめる。

「何人かそれで無理矢理ヤられて、妊娠しちゃった子もいるのよね」

「え?誰も訴えないの?」

その言葉に、由美は顔をしかめる。

「何か、訴えたらハメ撮りしたのバラ撒くって言ったり、周りの男は味方しないで、寧ろ君に興味持っちゃうよ、とか言って脅すらしいよ?しかも、たち悪いのが、周りが警戒しても、いつの間にかそこにいたりして、気がつかれにくい事。私は顔見た事ないけど、何か特に印象に残らない顔らしいよ」



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