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その瞳に…
第30章 SとM
 相手の反応を、自分の意のままに操る様なものだ。

 ならば、どんな女性だって、男性に組組み敷かれ快楽を与えられ、突き上げられ喘ぐ女性は、皆M属性があるからなんだと、舞奈は目から鱗が落ちる程納得してしまった。

 「でも、本当にノーマルな人を、変えれる事って出来るんですか」

 その言葉に、大河はもちろんとニヤリと笑う。

 「人間と言うものは意外と単純だし、脳も単純だ。・・・例えば」

 「えっ!?」

 グイっと大河は舞奈をソファーの上に押し倒し、手で両目を塞ぐ。

 「え?先生??」

 突然閉ざされた視界に、舞奈は困惑した声を上げると、フっと耳元に吐息が掛かる。

 「舞奈、想像してごらん。今、ここは僕の家ではなく、隣に生徒がいる化学準備室だと・・・」

 「え?ええ?」

 いきなりそんな事を言われた舞奈は、少し困惑するもん~!!と頭の中に化学準備室を思い描いた。

 「そう、しっかりと想像しなさい。文化祭の時の様に。外から聞こえる車の音は、準備室から聞こえる音だ」

 そう言われ、舞奈の頭の中は、段々とあの時の状況になってくる。

 時折聞こえる車の音は、あの時聞いた音に思え、少しずつ鼓動が高鳴るのを感じる。

 「そう、いい子だ。いいかい、隣には人がいる。君と僕との関係がバレるのはまずいから、このまま静かにしているんだよ」

 そう言いながら、大河は舞奈の視界を奪ったまま、ゆっくりと首筋に舌を這わせる。

 「ひぁっ・・・」

 静かに、と言われても首筋に舌を這わされた舞奈は、ビクンと体を反応させ、声を漏らしてしまう。

 すると。

 『え~?マジで!?』

 突然外から若い女性の声が聞こえ、舞奈はドキリと体を強張らせ、口を手で覆い隠した。
 
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