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その瞳に…
第30章 SとM
 やっと息が整ってきた舞奈を見て、大河は鎖から手を離し、立ち上がる。

 舞奈は、床に座り込み、いきなり立ち上がった大河を見上げると、瞳を細めた大河に見下ろされていた。

 「まあ、キスは良いにしよう。・・・けれど、しっかり出来なかったお仕置きはしないとね」

 そう言うと、大河はまた別の箱をクローゼットから取り出し、舞奈の後ろにまわる。

 「せんせ・・・」

 何をするんですか、と問いかけようとした舞奈の言葉を、大河は冷たく遮る。

 「舞奈、後ろで腕を組みなさい」

 「っ・・・」

 舞奈は、何をされるかわからないまま、大河の支持に従い、腕を後ろで組んだ。

 すると、カチリと金属の音がし、手首に付けられているチョーカーが固定される。

 そして、大河は箱から縄を取り出し、後ろから舞奈に囁く。

 「暴れると痛くなるから、大人しくしてるんだよ」

 その言葉に、舞奈はコクンと頷いた。

 どんなお仕置きをされるのか解らない。

 キスをちゃんとできなかった自分が悪いのだ、と思う反面、舞奈は縛られる事に嬉しさを覚え、心臓を鳴り響かせていた。

 縄は一度右腕に巻かれ、そのまま体の前を通り左腕に同じように、一度巻かれる。

 余らせていた縄で背中で一度縛り、固定していた手首に巻きつける。

 巻きつける度に、引かれる縄は舞奈の肌に食い込んでいく。

 けれど、きつすぎる事はなく、締め付ける度、縄の感触に舞奈は鼓動を早くさせる。

 腕をしっかりと固定した後、大河は舞奈の下着を思い切り食い込ませた。

 「んぁ!?」

 突然引かれ、布が擦れる感触に舞奈はビクンと体を反応させてしまう。

 「ああ、もうこんなに下着が濡れて・・・お漏らししたみたいだ・・・」
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