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その瞳に…
第39章 Christmas
 そこには舞奈の荷物のほかに、大き目の紙袋が三つ入っていた。

 「先生、これなんですか?」

 大河から紙袋を受け取りながら、舞奈は中身を確認すると、そこにはタッパーが入っていた。

 「成滝の店にいって、料理を詰めてもらったんだ。せっかくなら美味しい料理が食べたいだろう」

 「嬉しいです!成滝さんの料理美味しくて大好きです!!」

 成滝の店の料理をとても気に入ってる舞奈は、とびきりの笑顔になり、溢さないよう気をつけて紙袋を持つ。

 二人は家に入ると、早速料理をお皿に並べ、食事の準備をする。

 「うわぁ!すっごい豪華!!」

 「さあ、食べようか」

 並べられた料理を目の前に、目を輝かせる舞奈を見て、大河は優しく微笑みながら舞奈のグラスにシャンメリーを注ぎ、自分の分にスパークリングワインを注ぐ。

 「君はまだ未成年だから、これで我慢しなさい」

 大河のワインを少しだけ羨ましそうに眺めていた舞奈に、大河はやんわりを咎めながらグラスを渡す。

 「二十歳まで、我慢します」

 「そうしなさい。変わりに二十歳になったらいくらでも付き合ってあげるよ」

 その言葉に、舞奈はえへへと嬉しそうに微笑みながらグラスを受け取った。

 「メリークリスマス、舞奈」

 「メリークリスマスです」

 毎年言っている言葉が、なんとなくこそばゆく感じながらも、舞奈は傾けられた大河のグラスにチンと自分のグラスを重ねた。

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