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ただそこに君がいた
第2章 いつからか


『うおっ冷てっ…!』

『あ、ゴメン…』


背中に肩がくっついて、思わず震え上がった。いや、すげー冷えてんな…


『いーから離れんな、くっついてでも早くあったまれ。それ尋常じゃねーからな。』


言えば、素直に背中を預けて来る。


『大丈夫?冷たくない?』

『冷てーよ。』

『ごめんね?』

『いーから。んで、早速だけど本題な。お前…あんなとこで、何してた?』


オレは待ちくたびれてソッコー話題を変えた。まぁ、勃起から気を逸らしたかった気持ちも無きにしもあらずだが。とはいえ第一、オレ達が一緒に風呂に入ってる意味はソコにある。一夏は泣いてたんだ。その理由をいち早く聞きたいとオレは思っていた。


『あ〜……うん、えっと…
えっとね?そんな大したことじゃ、ないのよ…?』


真裏で聞こえる声に集中する。…分かってる。歯切れの悪いこの口調は、嘘をつくか迷ってる時の、一夏の話しぶりだ。




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