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第8章 もう少しだけ

「やっぱり仕事中は悪いよ」


「ねえ、麻実さっき何言われた？」


「別に…今夜のおかず聞かれた」


「アホでも分かるウソ」


静香はケタケタ笑い出した。


「まあ、格好いいけど古着屋の店員とはラストラブではないね。まして年下…」


「分かってる…」


「和真と別れてさ、一人で泣いてるよりはいいか…
まあ深入りしない程度に楽しみな」


「・・・うん」


静香も私と同じ考えだった。


20代後半…相手を選ばず恋をするのは遅いよね。