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第11章 そこにいるから

「クリスちゃんの好きな人がね……リトル・ソルジャーに勧誘されちゃったみたいなんだって」

「あ、好きな人いるんだ……」

「はい。勇気がなくて告白はしていないのですけども」

「それでね、その人がもし入会してたら、連れ戻して欲しいの、ミチルに」

「……いいけど。いなかったら？」

「それならそれでそれはいい」

「名前は？」

「名前は……えと、何君だったけ？」

「あ……田所君です」

「何年？」

「あーっと、何年なの？」

「同じ学年です」

「そっか……知らない奴だな」

「そーゆーわけで潜入捜査を頼む」

「俺一人で？」

「私は行かない。だが、クリスちゃんをつける」

「ええっ!?　大丈夫なの？」

「だからミチルをつけるんだよ！」

「？？？」