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時計草
第4章 雅子…36歳
夫と別れることが決まった時、雅子は泣いて私に夫との関係を告げた。
“ごめんなさい…私が睦美さんの御主人とこんなことになったから…”
お店をやめて、夫とは別れるから私に離婚を考え直すように言った。


私は…雅子には全てを告げた。

私は夫一人では満足できないこと
夫には雅子のような女が似合うこと
お店にも雅子は必要であること…

すべてを告げて…
雅子なしには今の生活が成り立たないと口説いた。


食事もデザートも今ではほとんど雅子の仕事になっている。
実際、今、雅子に辞められたら店は続けていけない。

“今回は高校生の時のように辞めてもらっては困るわ。
夫もぜひ貴女にお願いしたいの。

ううん…本心からよ。

私はもう夫一人じゃ満足できないの。わかっているでしょう?

美沙も就職が決まって出ていっちゃうから何も問題はないし…
ね、お願いよ…夫をもらってやってちょうだい。
あの人は一人で暮らせるような人じゃないわ。
そしてお店も今まで通り手伝って欲しいの…”

雅子は涙を流しながら…“でも…”と呟いた…

私は雅子を抱きしめて…昔のようにキスをした。
雅子もうっとりと私に身を委ねている…


唇が離れて…
“貴女は私のものよ…昔も今も…”




雅子は“えぇ…”と言って私の胸に顔を埋めた。
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