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時計草
第4章 雅子…36歳
彼女は高校を卒業すると同時に実家を出て就職をした。

しばらく連絡が途絶えていたが…
6年ほど前、男に捨てられたと言って実家に帰ってきていることを知った。
特に定職も決めずアルバイトやパートをしていると言うコトも…


ちょうど同じ頃、私はお店を開くため手伝ってくれる人を探していたが
雅子は家庭的な女で料理が得意なのでうってつけだった。
一緒にお店を手伝ってくれない?と頼むと二つ返事でOKがでた。

開店当初は慣れないこともあり
私は仕事してそのまま店に泊まることがよくあった。

そうこうしているうちにお店に常連客ができ…
その中の男と何人か身体の関係ができるようになった。
そうするとさらに家に帰ることが少なくなってしまう。

当然メニューを試作するのに雅子の手を借りた。
家で作ったり、お店で作ったりしているうちに私の夫とも顔馴染みになり…
私が店で作ったものを、雅子に家へ届けてもらったこともたびたびあった。

そして私は別の男と店で寝ると言うこともよくあった。



雅子が夫と関係ができるのも不思議ではない。

潜在的に…私がそう、仕組んでいたのかもしれない。
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