この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
大きな瞳に映るのは
第8章 人気者


― 奏 side ―


チャイムが鳴り夕と蒼真が帰っていく。
書類を片付け音夢の方を見ると、スマホを見ながら嬉しそうにしている。


あぁ … 本当に可愛らしい。


半分本気の冗談を音夢に投げかけると
照れたように顔を真っ赤にする。


これはわざとなのかと思ってしまう。
男を虜にする技でも持っているのか、と。


グイ …


俺は音夢の手を握りながら校舎を出た。
部活動終わりの生徒たちがこちらを見る。


『 会長、彼女できちゃったんですか? 』

『 え~!
  私の絵も描いてくださいよぉ~! 』


たくさんの女たちが言い寄ってくる。


『 ははっ、彼女じゃありませんよ、
  新しい生徒会メンバーです。
  あなたたちの絵も
 また描かせてくださいね。 』


ニコリと皆の喜ぶ笑顔を向けると、
数人が照れたようにしている。
まあ、これはいつものことだ。


『 日が暮れるのは早いですから
  気を付けて帰ってくださいね。 』


軽く頭を下げると彼女たちは
バイバイと手を振る。


そして俺はまた音夢の手を握り直し
歩き出した。


ふと音夢の方を見やると
困ったようにこちらを見あげていた。

彼女は小さい。俺の背が高すぎるのか?
たしかに俺は180センチはあるが
彼女はほかの女よりも小さく見える。


『 どうかしましたか? 』

「 あのっ… 手、いつまで …
  また勘違いされちゃいますよ…? 」


眉尻を下げて頬を赤らめる。

あぁ … 本当に食べてしまいたい。


『 ははっ、勘違いされるのは構いませんよ。
  でも … そうですね
  これから先はまた今度ということで 』


ニコリとそう音夢に言うと
握っていた手を離した。

音夢は緊張が解けたかのように
ふぅっ と一息つく。

さっきの言葉に疑問は感じなかったようだ。



/223ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ