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第3章 二人きり

二人ともイってないのは一緒なのに、この差はなんなんだろ。
俺は自分を抑えて、ちょっと遠回りをすることにする。
さっきみたいに有紀人さんの指を咥える。

「ね、有紀人さんはさ、男としたことあるの？」
「ないよ。輝はいろいろと経験豊富そうだね」

膝に乗せた俺を支える手が優しい。
これじゃあどっちが襲ってるんだか……

「まぁね……」

考えてみれば俺はこの人のこと全然知らない。
この人はどこで俺見初めてくれたんだろ。俺のことどんだけ知ってるんだろ。

「はい、あーん」

俺の唾液でずるずるになった指を、有紀人さんの口に入れさせる。
俺は有紀人さんの手首から上に向かって舌を這わせる。
肘の先を口に含むと、

「んっ……」

やっとスイッチが入った声がした。