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手探りな絶望
第6章 溺愛
急いで風呂から出て

彼女に
あまり肌を見せないよう
まだ熱い体に
出来るだけ
沢山の服をみにつけ

冬実の待つ部屋に
戻った



「おまたせ」



「あ、いえ」



「なんだ
飲んでないじゃん

これ、嫌いだった?」



さっき
出したペットボトルの
飲み物は
そのまんま
テーブルに置いたままだった



「あ、いえ
そんなんじゃなくて」



「佐々木さん?」



「はい」



「俺、年上だし」



「はい」



「男だし」



「はい」



「けどさ
あんま遠慮しなくて
かまわねーよ?」



「・・・」



「もうちっと
フランクにしてくれると
俺、うれしいんだけど」



「あ・・はい」



この部屋にきて

冬実が
はじめて
緊張のほぐれた笑顔を
みせた



「よかった」



「え?」



「笑った」



「あ・・」




「笑ってるとこいいよ」




「・・・・・」




俺はまた

赤みをさした
冬実の首に
視線をおとした



ほんとに






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